2011-12-29

FAVORITE DISCS 2011

年の瀬だ~。
CDJ行かないし特に予定もないけどなんかうきうきします。
今年は昨年以上に色んな音楽聴いた気でいたけど実際確認するとびっくりするほど数が少ない。笑 古いの聴くことも多かったしなぁ。
ということで、購入したり聴いている時点である程度評価しているという体でっっ、母数の少なさは気にせず気に入ってるのとかよく聴いたのを書いてきますよっと。順位は今の気分。

1. WORLD RECORD/cero


ceroのことはずっと書きたかったんだけど思い入れがありすぎてまとめられずじまいでした笑
Contemporary Exotica Rock Orchestraでcero。
最初に聴いたとき細野晴臣あたりやFISHMANSの影響を感じたけど、似ているとかじゃなくて好きなものを咀嚼して現代の音楽として鳴らしているという印象。スティールパンやトランペットやチェロがエキゾチックな雰囲気を出しているんだけど、打ち込みもあったりラップが入ってきたり、更には童謡からの引用とか。時代とかジャンルとかオリジナリティがどうとかから解き放たれている感じが大好きです。これで1stアルバムなんだから末恐ろしい…
歌詞も大好きで、いしいしんじ(あんまり知らないけどイメージ笑)の小説を読んでいるような感じ。ファンタジーと日常の間。このアルバムじゃないけど「ガリ梨」とかのワードを入れちゃうセンスとか、いいよなぁ。
特に『exotic penguin night』とか『あののか』とか大好きなんですが、やっぱり『大停電の夜に』は震災後に何度も聴いて思い入れがあるし、今年の曲としてずっと記憶に残る名曲だと思う。



2. DocumentaLy/サカナクション


サカナクションは好きすぎて好きかどうか分からなくなってきているので難しい。
でもこのアルバムは今までで一番万人におすすめできる作品になったんじゃないかなぁと思います。
シングルとそのカップリングが多数収録されているので毎回買っているファンとしては新鮮味に欠ける部分はあるんだけど、キャッチーなシングル曲とアルバム曲とのバランスがものすごく良い。唯一夏っぽい『アイデンティティ』も一番地味な『流線』もミニマルなインスト『DocumentaRy』も全く浮いていないし、中だるみすることなく全曲通して聴きたくなる。今までのアルバムは、一曲一曲のクオリティは高くても全体としては曖昧で後半の印象が薄かったりシングルが浮いてしまったりというのが気になっていたので。
それどころか、アルバム発売前に何度も聴いたはずのシングル曲もこのアルバムの流れで聴くことで新鮮で、より好きになれたのが自分でもびっくりした。RL~アイデンティティ~モノクロトウキョーの流れとか大好きだし、『バッハ~』は改めて凝った作りだなぁ良い曲だなぁと思った。
中でも『モノクロトウキョー』は最初から最後まで好き。


3. エピソード/星野源


星野源の曲はすごく重いし厳しい。でもそこに嘘がないから辛くなるのと同時に救われるし頑張ろうと思える。不思議な人だなぁと思う。
元々そういう人なんだろうけど、このアルバムは前作「ばかのうた」以上にそういう側面が強く出ている感じがします。可愛らしいアレンジで中和させていた闇を、歌を中心とした曲作りで強調したような。だから最初は地味な印象があったんですが、だんだん心の内部に浸透していくうちに、将来長く聴いていくだろうなぁと思うようになりました。
前作と歌声が大きく変わったのも印象的。こっちの方がすごく好きです。
どれもいいけど『くだらないの中に』『日常』『予想』が好きかな。『未来』と『予想』は震災を連想させたりして聴いてて辛くなる(良い意味で)。



4. 砂漠の流刑地/ふくろうず


インディーズで2枚出してからのメジャーデビューアルバム。ということで、以前よりもかなりポップな仕上がりかつ、バンドらしくなってるのですが、これが良い方向にいっていてびっくりしました。
よくスーパーカーっぽいって言われてますが私的にはふくろうずは内田万里の不安定なボーカルとへんてこで素晴らしい歌詞が魅力なのでどうでもいいです。(アレンジ大好きだけど)
ふくろうずはさぁ、全部の曲が良いんだよ~。来年はもっと売れてもっとライブして欲しい。ついでにカラオケ配信されて欲しい。
『みぎききワイキキ』と『砂漠の流刑地』『心震わせて』がすき。『スフィンクス』『キャラウェイ』もすき。
”偽善は嫌だし皮肉屋はもっと嫌だ”
”ずるいし 金もない山もない谷もない人生さ” (この歌い出しすごいと思う。)

このMVもジャケも最高。

5. so(u)n(d)beams/salyu x salyu


この企画に関わった色んな人にありがとうを言いたくなるアルバム。笑
Salyu本人がCorneliusとのコラボレーションを希望して直談判したそうだけど、もし1曲2曲だけのコラボになっていたら全然意味が無いもの。
『奴隷』『続きを』『Mirror Neurotic』が好きです。
このアルバムについては前に散々書いたので短めで。


6. レキツ/レキシ


このアルバムについても以前書きました笑
ずるいよなぁ~~~~
こんなにふざけてるのにかっこいいんだもんなぁ。
参加してる人、椎名林檎、スチャダラパー、安藤裕子、いとうせいこう、Mummy-D、ハナレグミ、浜野謙太(その他たくさんいる)とか豪華すぎてひどい。(レキシネームじゃないので書いちゃうけど笑)
『狩りから稲作へ』が名曲すぎる。
来年こそライブ行きたい!

これはMVではないです笑

7. CD/□□□


□□□はもうミュージシャンというより芸術家という認識になってきています。
前作はフィールドレコーディングがテーマでしたが、今回は「文字と言葉」。そして女性ボーカル。
歌詞カードのデザインから曲を作ったりとか。
ステレオのLとRからそれぞれ意味不明の言葉が聴こえてきて曲の後半LRが合わさって聴こえるとちゃんと歌詞になってるとか。
4人がそれぞれ1拍子2拍子3拍子4拍子で順番に歌うとか。
耳から聴こえる歌詞と歌詞カードに書いてある歌詞が全然違うとか。
…って説明したところでわからないと思いますが…!
配信が多くなってきた時代に、自分で歌詞カードを確認しながら聴かないとわからない(もちろん普通の音楽としても楽しめるけど)ものを作ったり、「CD」というタイトルをつけたり、活版印刷というアナログな手法で歌詞カードを作ったり、かと思えば”自炊”しやすいように歌詞カードを綴じていなかったり。特設サイト「CDの読み方」も超おもしろい!(歌詞カードの一部も見れますので是非)
別に配信反対とかいうわけでもないみたいで、聴く人にこのアルバムだけではなくて音楽やことばや時代を考えさせる仕組みを作っているのがすごいなぁと。
特に『1234』『スカイツリー』『iuai』が好き。



8. JPN/Perfume


シングル曲とそのカップリングが多くベスト盤的になっているのでちょっと反感を持っていましたが、聴いてみるとそんなのはどうでもよくなりました。
女子!ピンク!キラキラ!かわいい!女子力ほしい!
⊿以降の曲はJ-POPとしての聴きやすさと電子音のかっこよさのバランスがすごく良い感じで好きなものが多かったので、アルバム曲はGAMEやedge的なかっこいい曲が多くなるのかなぁと思っていたけど、むしろ甘い曲ばかり。「GAME」や「⊿」みたいにテクノポップのアイコンとしてのPerfumeというより可愛い女子3人組のPerfumeのアルバムという感じなんだけど、ここ2年で3人とも本当に綺麗になったし一般的な人気も確立したからこそ、全く違和感なく受け入れられたんだろうな。
ということで聴くだけで女子力が上がりそうな可愛いアルバムなんですが、部屋でCD流してると低音が響くのが本当に心地良いんです。甘いだけじゃないんですっ。特に『575』!
『The Opening』~『レーザービーム』~『GLITTER』の流れ素晴らしいです。


9. HoSoNoVa/細野晴臣


たぶんわたしは色んな方が評価しているようなこのアルバムや細野さんの凄さなんて全然わかっていないんだけど、それでも心から買ってよかったアルバム。
苦労して制作されたそうだけど、そういうのを感じさせない適度に力の抜けた音、特に細野さんの歌声と大地くんのドラムで身も心も落ち着きます。4月のリリースだったので、震災後の不安な夜に随分助けられました。


10. 大人のまじめなカバーシリーズ/安藤裕子


カバーアルバムだけど古めのセレクトなので原曲はほとんど知らないです。
だから知ってる人からすれば色々思うところはあるのかな…でもどの曲も違和感なく良い曲だなぁと思って聴きました。アレンジも原曲から大きく変えていないものが多いのか、無理に今っぽくしてないところが良かった。
カバーって原曲分からないとどうにも評価しがたいね。笑 とにかく安藤裕子の歌声が好きなんです…!
『ジ・アザー・サイド・オブ・ライフ』『松田の子守唄』『ワールズエンド・スーパーノヴァ』を何度も聴きました。




その他でよく聴いた曲とか。

『読書 feat.星野源』fromワーキングホリデー/宮内優里
源くんの作詞した中でもかなり好きです。
このアルバムもよく聴きました。


『ももクロのニッポン万歳!』fromバトルアンドロマンス/ももいろクローバーZ
ももクロちゃんも入れたかったけど入らなかった…。
好きな曲おもしろい曲良い曲沢山ありますが、一番たくさんの人に聴かれて欲しいのがこれかな。東北への応援を「大好きです」という言葉で表すのがすごく正しいし、真っ直ぐに生きてるももクロが歌うのが泣ける。


『どぉなっちゃってんだよ』fromエチケット/岡村靖幸
今年は岡村ちゃんが復帰しましたよ…長くなるので語らないけど。
新譜がセルフカバーだし2枚だと高くなるしで買うか迷っていたのですがこの曲(一曲目)を試聴した瞬間購入を決めました。

昔のしかなかったのでぜんぜん違うけどいいや。笑


疲れたのでおわり。
選んで思ったけどやっぱり聴き込んだり印象に残ってるのはほぼCD購入したやつだね。
好きで買ったからなのかCDっていうモノがあるから聴く機会とかが多くなったのかは自分でもわからないけど。
来年も良い曲にたくさん出逢えますよーに。

2011-10-23

DocumentaLyツアーのSE。

サカナクションツアー SAKANAQUARIUM 2011 DocumentaLy
の、開演前&終演後のSEリスト。

自分用メモなので綴りや表記が違ったりするかも。
あとまだツアー参加してなくて聴いてない&知らない曲が多いのでremix違いとかあるかも。

1.  rei harakami /owari no kisetsu
2. Bibio / The Ephemeral Bluebell
3. Hauschka / Blue Bicycle
4. Steve Reich / 2×5 Ⅲ fast
5. Animal Collective / My Girls
6. Wave Machines / The Greatest Escape We Ever Made
7. Cut Copy / Take Me Over
8. Toro y Moi / Still Sound
9. Totally Enormous Extinct Dinosaurs / Household Goods (justin martin vocal)
10. Flight Facilities  / Crave You (james curd dub)
11. Four Tet / Sing
12. Alison Krauss / Dawn to the River to Pray
13. Fleet Foxes / Battery Kinzie
14. Fleet Foxes / Helplessness Blues
15. Bibio / Haikuesque

(SEの話をしていたWEBラジオはたぶん有料コンテンツ?ですが曲目自体はツアー行った人ならわかるものなので書きました。)

一郎さんが好きなものは間違いないというか、趣味が合うみたいなのでちょっとずつ聴いてみようとおもいますー。

rei harakamiのowari no kisetsuはサカナクションファンならマストで聴いておきたいところです。
一郎さんがフォーク×テクノをやろうと思ったきっかけのひとつがこの曲だとか。
原曲は細野晴臣『HOSONO HOUSE』に収録されている『終りの季節』。
ちなみにハラカミさんは歌っているのはこの曲だけです。



あとは最近きになるToro y Moiだけ貼っとく。
この人アートワークのキモさが印象に残って覚えたんだけどかっこよく見せる気ないのかな。おしゃれっちゃおしゃれなのか。。あ、EPのアートワークは好き。





追記。

Flight FacilitiesのCrave you feat.Giselleを聴いてみたら超超超ツボ。
一郎さんありがとう。
音源買ったけどこっちのイントロ短い方が好き。





2011-10-04

エンドレス

サカナクション『エンドレス』



誰かを笑う人の後ろにもそれを笑う人
それをまた笑う人
と悲しむ人

という歌詞。
まさに、Twitterをやったり、YouTubeを見たり、ネット上のあらゆるところで感じてきたもやもや。
政治の話でも、震災の話でも、芸能人の話でも、音楽の話でも、ちょっと目立った意見を言うと、すぐにリアクションがもらえる時代。あとは、Twitter発言の炎上とかにも同じようなもやもやを感じる。ある発言を批判して、それをまた批判して、その批判の流れ自体を批判して、というのは、見ていてすごく気持ち悪いし、不毛だ。
逆に、ある意見が絶賛されすぎることや、賛同する様子がイイネ!ボタンやRT数で可視化されることで、個人の一意見が正しいかのように見えることも嫌い。
もちろん中には良いこともたくさんあるし、批判を代弁してもらえるとスッキリするっていうこともあるけど、でもふとくだらない流れの小さなところにこだわっていることに気付いて気持ち悪くなることがすごく多い。

そして、そういう不快感をTwitterに書いちゃいたくなることもあったけれど、書いた時点で自分もその批判の連鎖に加わってしまうのが厄介な所で。
それと同時に、「所詮ネット上の世界」でくだらないことにいちいち真面目に言及するなんてカッコ悪い、とも思うし。

そんな、「触れたら負け」な気がしていたこと、でも確実に感じていたことを、「現代らしさ」として一郎さんが曲にしてくれたことが、すごく嬉しかった。このことについて意見してどうこうって形ではなくて、
”後ろから僕はなんて言おう? 後ろから僕はなんて言われよう?”
”この指で僕は僕を差す その度にきっと足がすくむ”
と、感じていたそのままを、現代の風景としてそのまま曲にしてくれたことが、良いとか悪いとかの前に、嬉しく感じた。
しかも、『エンドレス』は制作に8ヶ月かかったという曲で、歌詞なんか78パターンも書いたそう。Twitterで歌詞をずっと悩んでいたことは知っていたし、そんな大切な曲に、日常の地味な気持ちがシンプルに歌われて、それにちゃんと共感できるというのはすごく意外なことで。リアルタイムで曲が聴けるってこういうことなんだなと思いました。

あと、最近一郎さんは「自分は芸能人じゃない、みんなと同じ」と発言していて、個人的には言いたいことはなんとなくわかるけれど、周りには「少なくとも一般人と同じではないよね」っていう意見もあって、それも確かにその通りだと思い。
例えばTwitterひとつ取っても、一郎さんのような著名人の使い方と普通の人のそれとは全然違っていて見えている景色も違うはずだし。あと、よくインタビューで話している「震災後、Twitterでミュージシャンが情報を流したりしている一方でカフェでは若い人がしていたのは恋愛や就職の話だった」っていうのも、Twitterの話題と人と直接会う時の話題は違うし、有名人が不特定多数に発言するのと友人ひとりに話すのは全然違うじゃん!と全然共感できなかったので、更に(笑)。
そういう感覚の差異が有名人だからなのか、多忙でメディアに触れる機会が少ないからかは分からないけど、「みんなと同じ」とは言えないんじゃないかなと疑問を感じていた中で、実は同じ感覚を味わっていたということが解って、同じ時代を生きる芸術家としての信頼が増しました。そして頼もしく思いました。


って、ダラダラ書いてしまいましたが、詞以外も素晴らしいんですよこの曲。
意味とか深く考えずに聴いても、切なさと哀しさと感動を感じられる。徐々に気持ちが高まっていく壮大さを持ちながらも、3:47とコンパクトにまとまっているところがいい。綺麗な曲だけど、間奏は混沌としていて不安定で、最初に聴いた時は「あ、一郎さんの耳鳴りだ…」と思いました。考えすぎかもしれないけど。
あと、『DocumentaLy』、すごくバランスが良くて名盤だと思うんですが、ほとんどが暗闇の中にいる印象の曲で、その中でポップだったりシリアスだったりバリエーションがあるんだけど、この『エンドレス』だけは聴く度に真っ白な光の中のイメージが浮かぶ。それをアルバムの中で浮いてると言うのか、この曲を中心に成立していると言うかは判断しかねているけど、どっちでもない気もする。笑

そして、MVね、『バッハの~』の流れを汲んだような、シリアスで不気味でちょっと可笑しくてっていう感じ。
曲のシリアスさや切なさや美しさをきちんと映像化しながら、2番のザキオカさんともっちがキャラクターみたいに可愛くて、私の中でコミカルなイメージが自然と加わって、曲のイメージが膨らませてもらえたのがすごく素敵だと思いました。
もうちょっと演奏シーンをしっかり映して欲しかった気持ちもあるけど、5人はあくまであのテントの中にいて、スクリーン越しでしか観られないところにすごく意図を感じたし。



・・・・というようなことを、曲の内容を汲んであえてYouTubeにコメントしたかったのですが、短文にできなかったのでこっちに書くことにしたらこの長さだよ。笑

最近気付いたんだけどサカナクションの凄さってとやかく言いたくなるところだよね。
私はサカナクションの音楽が大好きなことには間違いないけど、もっと完璧に近い曲を創っている人はたくさんいるだろうに、サカナクションはなんか隙があるから気になっちゃうんだと思う。私の好みがかっこよすぎるものよりちょっとダサいくらいがいいっていうのもあるけど。でも同じくらい好きなものよりも圧倒的に言葉にして語りたくなる。
でもきっと私だけじゃなく色んな人がこの曲のここが良いとか、今回良くないとか言いたくなるのは、一定のファンに100点の曲を届け続けるのではなくてファンが入れ替わってもいい覚悟で常に次の場所を目指していているからで、「サカナクションらしさ」の幅を広げているからで、痛いくらいに思想を持ってそれを発信しているからで。
そういうことが、新規リスナーを増やすことだけじゃなくて、ファンも追い続けたくなっちゃうんだろうな。

それも本人達は自覚的だしインタビューでもたぶん言っていたけど、今回のアルバムで更に実感している。TwitterやUSTREAMが完全に浸透した2011年ということも大きいし、幅広い人に聴かれる知名度になってきたタイミングもあるし、新しいファンも昔からのファンも良いと言える丁度よいラインのアルバムになったということもあるし。
ここ2年ほど追いかけてきてその進化を見てきたけど、ひとつの到達点に来た気がする。そして同時にここからまたもう一段階ありそうな予感。

2011-09-10

WORLD HAPPINESS 2011


去年が良すぎて、今年の頭くらいからめちゃめちゃ楽しみにしていたワーハピ!
今年も好きなミュージシャンばかりで、もはや自他共に認める私得フェス。笑


余韻に浸ってふわふわしているうちに書きそびれて、いつの間にやら一ヶ月が経ちました・・・うわあ笑

とりあえずアクトごとに感想を。

1・OKAMOTO'S (LEFT STAGE)
わかっていたけど上手いしかっこいいし盛り上げ上手!
わたしは彼らの顔が大好きだ。本人達の顔が写っているだけで良いジャケが成立するのってすごい才能だと思う(笑) 上手いし解りやすいし気持ちよく踊りつつ、誰かの顔がアップになるたび爆笑して、ほんと楽しかったー。大好き。
トップバッターだしアウェイな感じになるかなぁと思ってたけど全然そんなことなかったね。

2・宮沢和史 as GANGA ZUMBA (CENTER STAGE)
曲全く知らなかったけれどすごくかっこよかったなー。
大人の余裕というか貫禄を感じました。

3・コトリンゴ
5月にJ-WAVEのイベントで観た時はほとんど弾き語りでゲストでチェロの徳澤青弦さんだったので爽やかな癒し系ってイメージが強かったのだけど、今回はドラムとベース(□□□村田シゲくん!)のバンドスタイルで、かっこよくなっててびっくりしましたー!こっちの方でもっと観てみたくなった。

4・Fennesz+Sakamoto
こういうのは何ていうジャンルになるんでしょう?比較対象がなくてなんとも言い難いのだけど、野外でこれを聴けたのは本当に贅沢で幸せなことだなーと思った。この時間滅茶苦茶暑かったけど、涼しい音がして、モニターに映る空や木が綺麗だったり教授の姿が美しかったりして、ステージの上だけ別世界に感じました。聴覚も視覚も涼しいのに身体はものすごく暑いという不思議体験(笑)

5・高野寛
高野さんは新譜を試聴したときにピンと来なかったのですが、演奏が始まったとたんあまりのスーパー爽やかな空気に驚愕しました(笑) こんなに積極的な爽やかさを感じたのは初めてかもしれない・・・(しかもおじさんに)。90年代の雰囲気を持ちながらも、古さは感じさせなくて、ファンになりました。『君に、胸キュン。』楽しかった!

6・スチャダラパー
ワーハピ予習のつもりで聴いてたらすっかり好きになったスチャダラパー。原発反対を強く訴えるステージでした。「本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだよ(by伊坂幸太郎)」こういうのは逆に泣きそうになってしまう。かといって、普通の楽しいステージが観たかった気持ちもあるけど。でも、知名度とそれなりの地位があるけどテレビに出るわけじゃなく、ラップという社会問題と結びつきやすい音楽をやりながら怒りの方向に振れすぎることのないスチャダラパーは、音楽で原発反対の運動をするとすればこれ以上の適役はいないと感じました。かっこよかった。

7・KIMONOS
1曲目から『Mogura』でアガった!二人ともサングラスかけてて素敵でした。
たしか昨年のデビューでアルバム1枚くらいしかリリースしてないので、向井秀徳というネームバリューがあるとはいえ初めて聴く人が多かったんじゃないかと思いますが、すごく盛り上がっていてやっぱりこのフェスのお客さんはいいなぁと感じた瞬間でした。

8・LITTLE CREATURES
準備中の源くんに夢中でほとんど聴いてなかったごめんなさいw
でも大好きですリトル・クリーチャーズ。ドラムが好きです。
途中で雨が強くなって一時中断しましたね。

9・星野源
周りの方々が場所を譲ってくれて、最前列の真ん中近くで見れてしまったのもあって、すごく印象に残りました。
数百人規模のインストアライブでも、数万人の観客がいる野外フェスでも、歌の誠実さとトークや佇まいの親しみやすさが全く変わらないのがこの人のすごいところ。
出番直前に雨が降ったので急遽演目を変えて、最初に『はじまりはいつも雨』を、『くせのうた』をやめて『スーダラ節』を唄ってくれたのが、ちょっとレアで嬉しかったし、この柔軟さがやっぱり好きだなぁと思いました。
お客さんに「○○うたってー!」としつこく言われて「やりませーん」「うるせえ!」と答えて笑わせたかと思えば、「雨降っちゃったけど、いつかじじいばばあになったときに、そういやあの時雨だったなあって思い出したりするんだよ。デジカメの写真なんか見ながらさ。」なんて素敵なことを言って『老夫婦』を唄ったり。(泣かせにいってるでしょう…!)
そして最後に『くだらないの中に』。今まで聴いた中で一番良かったな。最前列で隣の人が視界に入らないくらい身を乗り出して、一対一で唄ってもらっているような気分で観ていたんですが(笑)、この曲の一番盛り上がるところ「僕は時代のものじゃなくて あなたのものになりたいんだ」というフレーズを、いつもより力強く、「伝えたい!」という気持ちが前に出た感じで唄っていて、うわぁ、いいなぁと感じた瞬間、急に強い風がぶわぁっと吹き抜けたのです。その偶然の演出が最高すぎて、感動で笑ってしまいました。『老夫婦』のときのMCじゃないけど、この雨や風も含めて絶対忘れられないだろうなぁ。


10・THE BEATNIKS
楽しみにしていたんですが、色々あってちゃんと聴けませんでした。。DOMMUNEフェスでちゃんと観ようと思っていたらまさかの中止だし。
でも、演奏が始まった瞬間にそのかっこよさに興奮した!自分が好きかどうかって一瞬で判断できるものですね。リベンジしたいなあ。

11・神聖かまってちゃん
かまってちゃんもまともに聴けなかったんだよなぁ。そしてこれもDOMMUNEフェス(ry

12・サカナクション
これも色んな方のご厚意のお陰で最前列ザキオカさん側で観ることができました!
一郎さんが満面の笑みで登場してきてすごく嬉しくなった。全員いつも以上に楽しそうに演奏していたのが印象的でした。
最初は、ナイトフィッシングイズグッドのSEからZeppツアーの時と同じインストで始まって、途中からYMOの『東風』のカバーに!昨年は21.1にライディーンのメロディを重ねた感じでしたが、今年は短いながらもちゃんとカバーでした。サカナクションの編成で原曲を素直にカバーしたような感じで、かっこよかった。「YMOと同じステージでYMOのカバーをするのはひとつの夢でした」とMCで言ってましたが本当かな(笑) 「でも許可取らずにやったのでこわい」とも言ってた。(ちなみに教授は先日ラジオで「サービス精神があってかわいいですね」ってコメントしてました。笑) 久しぶりに堅い敬語MCが聴けたのもワーハピならでは。選挙演説みたいになってたけど。
昨年のライディーンがあったのでちょっと期待していたものの、レコーディングでめちゃめちゃ忙しいことは知っていたので無理かなぁとおもっていたので、改めてリスペクトの気持ちが伺えて良かった。
『バッハ~』では、サビで周りのみんなとMVの真似して踊ってたら一郎さんが気付いて歌いながら笑っちゃってたのがめちゃめちゃ嬉しかったです(笑)
あとは、念願の野外で『ホーリーダンス』が聴けたのがすごく嬉しかった!開放感のある場所にぴったりな曲。踊れるし!それに、詞もトラックも良いし一郎さんの声も綺麗に出るので、サカナクションを知らない音楽好きに聴いてもらえる機会という意味でもよかったな。
それと、何の曲だったか、一郎さんがいつものように間奏で前に出てきてお客さんを煽った後、マイクのところに戻る途中でルーキーの時に使うドラムにぶつかりそうになってるのがおもしろかった(笑) 歌に間に合ってよかった。


13・Salyu×Salyu
一曲目はスマホのCM用だった『話したいあなたと』。 聴けると思っていなかったのでテンション上がった!それに観客の心も掴んだんじゃないかな。
わたしは4月にワンマン初日に行きましたが、その時点でコーネリアスプロデュースの多重録音の作品をライブで再現していて素晴らしかったのに、ツアーを経てライブならではの良さみたいなものが増していて更にものすごいことになっていました。圧巻。特に、『奴隷』の「働いてよ」の言い方に感情がこもっていてすごく良かった。笑
本当に大好きですこのプロジェクト。リリース情報が出た時点ですごいに違いないと思っていたけど、音源、ライブと期待をどんどん超えてきてくれて。「だから良いって言ったじゃん!」てみんなに言いたくなった。

14・YUKI
YUKIちゃんはやっぱり天使!妖精!!
『JOY』のイントロで、いつものJOYダンスを踊りながらまさかのYMO『TECHNOPOLIS』の「トキオ!」というのをぶっこんできて可愛すぎた。笑った。個人的には数年ぶりにJOYダンスを踊って満足。
JOY・メランコリニスタと有名曲を選びつつ、発売前のニューアルバムから2曲(1曲はシングルのカップリングでもあるけど)もやっちゃうのがYUKIのすごさかなとおもった。しかもそれでしっかり盛り上げちゃうんだから。
『Wild Ladies』かな?では、エレキギターを持ちだして、弾けるのー?という観客の声に「自分に限界を作らないって決めたの。」と素敵な台詞。それで思ったんだけど、YUKIのことばって全部台詞みたいなんだよね。内容的には事前に決めていた言葉に聞こえるわけじゃないのに、YUKIはいちいちかっこよくてかわいい独特の喋り方で。MCも、「ありがとう」みたいな言葉でも、しっかりとショーの一部になっているの。スターとしてステージに立っているからかしら。
ただ、YUKIの歌はすごく安定感があるイメージだったんだけど、今回高音が出ていなくてちょっと心配。たまたまコンディションが悪かったのか、緊張してたのか。。後半持ち直してたけど、あんなYUKIちゃん初めてみた。

15・TOWA TEI
今回唯一のDJプレイ。
これまたしっかり観れなかったのだけど、この規模のフェスでひとりだけDJという浮きそうなアクトなのに、盛り上がってたってことはやっぱすごいんだろうなと(笑) ちょうど日が暮れて雰囲気が変わったのも良かったな。でもモニターにずっとテイさんの顔とたくさんステッカーの貼ってあるMacが映っていたのだけど、それだけでなんだか華があるのはテイさんだからかなーとか。
余談ですが、テイさんのときにサカナクションのメンバー(えじー、姉さん、ザキオカさん)が関係者エリアで観てるっていうのを教えてもらって、草刈姉さんに話しかけて握手してもらったのも最高の想い出!小さくて可愛かったー。

16・YMO
メイン!YMO。昨年のこのフェスで大好きになったYMO。
でも体力的に限界が来てて集中できなかったのが無念・・・。静かな曲はぼーっとしちゃって休んでて、ノリの良い曲では余力を使い果たすつもりでガンガン踊って、ハタから観たらこわかったかもしれない(笑)
ということで1曲目から新曲!『Fire Bird』だったんですが、予想外に地味な曲だなぁ~とおもったくらいで、全然頭に入ってこなかった・・・(ごめんなさいごめんなさい) あとで某サイトで聴いたら、確かに静かで地味ではあるけどグッと来るものがある名曲でした。でも、体調が良かったとしても、野外ライブで初披露するには向いてない曲ではあったんだろうな。(もちろんそれがダメというわけではなく)
『コズミックサーフィン』が聴けて嬉しかったのと、アンコールの『東風』が素晴らしかったです。
それに、昨年は『体操』を初めて聴いて折角の教授の号令に対応できなかったので、今年は痙攣の運動リベンジできてよかった!!
千のナイフは昨年ワーハピで初めて聴いて以来一番好きな曲だったんですが、そのときの知的で老成したかっこよさと比べて、今年は怒りだとか感情が強くなっていた印象を受けました。というか全体的にそうだったかな。今年のYMOは反核を強く訴えているので、その印象もあってかもしれないけど。衣装も、「NO NUKES MORE TREES」と書かれた揃いのポロシャツでした。
体調が万全でなかったのが残念でならないけど、やっぱかっこよかったし、なにより一緒に観てたみんながすごく良かったって言ってたのが嬉しかったな。

(写真・セトリ→ http://www.barks.jp/news/?id=1000072267 )


昨年初めてワーハピに参加したときはくもりで過ごしやすい一日だったのだけど、
今年は晴れちゃって暑くて大変だったなあ・・・。夕立があって助かったくらい。
レジャーシートが配られて2ステージ交互に観るっていう形だから日陰で休めるようなこともなくて、割と序盤から熱中症気味。ステージの転換も、昨年より更にスムーズになっててちょっと座って待つ時間もなくて、好きなアーティストやよく知らなくても素敵なアーティストばかりだし、踊りたい気持ちを抑えて自主的に座って休む時間を作らなきゃいけないのがすごく辛かった・・・。私好みの素晴らしいアクトばかり一日でたくさん見れちゃうワーハピだからこその悩み。
あ、あと前日寝れなかったから更にキツかったんだな。(小学生か・・!)

そういう悔しさを除けば本当に満足でした!
それに今年はTwitterの音楽仲間と大勢で観たのもすごーく楽しかった。移動が多いフェスじゃなかなかできないからこれもワーハピならではかな。初めましての方も多かったけどみんな優しくて感謝感激。本当にありがとう!しあわせな一日でしたー。

来年も絶対いくぞっっ

2011-07-25

そうだ!人生はワンマンだ








ふくろうずのワンマンがすーごい良かった。














メジャーデビューアルバム「砂漠の流刑地」レコ発です。
砂漠の流刑地のコピー「そうだ!人生は砂漠だ」に掛けて「そうだ!人生はワンマンだ」ってライブタイトル。このよくわかんないセンス好き(笑)。
渋谷CLUB QUATTRO、ほぼ満員。
開演時間を少し過ぎてから出てきて、
内田さん「こんばんは~」
客「こんばんは~」
内田さん「タモリさんみたい笑」「じゃ、やります」

って、びっくりするゆるさで始まりました。

最初の方はメンバーもお客さんもテンション低めだったんだけど、
だんだん調子が出てきてライブの中でも内田さんの歌が良くなっていったりメンバーも演奏しながら笑ってたりライブの後半では内田さんが踊り出したり、それに合わせてお客さんもじわじわテンションが上がっていって、アンコールには違うライブみたいな盛り上がりになっていたのがすごく心地良かった。

ライブ観てておもったのがさ、本当に、いい曲ばっかりなんだよ。
この曲好きだな~って全部の曲でおもってた気がする。って、いい曲なのはCD聴いてても分かってたんだけど…なんだかほとんど全部の曲でグッとくるポイントがあって、いちいち泣きそうになっちゃった。こんなこと初めてかもしれない。
やっぱり内田さんの歌はすごい。上手いボーカルではないし声量が足りない部分もあるけど、技術がある人では絶対に表現できないものがある。すっごく生きてる感じがした。
特にスフィンクスなんか音源で聴くよりキリキリした切なさが伝わってきてほんと良かった。
あと、内田さんに負けないくらい卓丸くんの声も魅力的で大好き。


  (1stAL「ループする」より「できない」)

前にライブを観たのは「ごめんね」リリース記念の渋谷タワレコインストアで、その時はボーカルも不安定だし音響とかもたぶんそんなに良くなかったのもあって、正直しばらくライブはいいかな~っておもったの。内田さんの不安定さは魅力だけど、その時は観てて心配になる感じだったから(笑)

あと、その時のライブでは内田さんほんっとに嫌そうで。
嫌々ステージに立ってる感じは彼女らしくておもしろいなーとおもったんだけど、他の3人も内気とはいえ卓丸くんが少し喋る以外はただただ演奏しててずっと平熱な感じで、「このバンド大丈夫かな、好きだけどすぐ解散したらどうしよう」って思っちゃうくらいでした(笑) というか、今回このライブを観るまでずっとその印象が強かったから心配してたんだけど、もう大丈夫だった。
前述した通りみんな楽しそうで、1年も経たないうちにこんなに変わっちゃうものなのかとびっくり。
まぁ、たまたま去年観た時に調子悪かったのかもしれないけど。どうなんだろ。
でも、インタビューで最近やる気がでてきたみたいなことを言ってたから、これがそういうことなのかなー。だとしたらすごすぎる(笑)
ライブ本編では特に演出もなかったけど、全然物足りなさがなかったもんなー。曲もいいし演奏もいいし。
これだけのライブができるならもっとフェスとか出ればいいのに。兎に角これからますます楽しみ。

覚えてるMC
・卓丸くん「今回『そうだ!人生はワンマンだ』ってタイトルなんですけど、これが決まった時は人生はワンマンだとは思えませんでした。でも最近になって人生はワンマンかもしれないなとおもってきたので、みなさんも帰る頃には人生はワンマンだって思ってくれればいいとおもいます」 みたいな。いみわからん(笑)

・卓丸くん「今日のために新曲を用意してきたんですけど・・・うっかりして4日前のライブでやってしまった曲をやります」内田さん「うんこです。あ、仮タイトル、うんこです。」 ちなみに演奏されたのは可愛くてポップなラブソングでした。

・卓丸くん「最近初めて4人で飲みに行ったんですよ。」内田さん「行った(笑)。意外と楽しかったね。」 だから大丈夫です、とも言ってたかな(笑) ほんと良かったよ。でもアルバム3枚出して初めてスタジオの外で4人で会ったって・・・すごいな。

・内田さん「今日こんなにお客さんが来てくれるなんて思っていなくて、みなさんも思ってなかったとおもうんですけど。やっぱソニーミュージックすごいな、メジャーデビューしてよかったって思いました。去年のごめんねワンマンの時に意地でやってますって言ってたんですけど、可愛くないからやめようとおもってたんですけど、やっぱり後半意地になってました。これからも意地でがんばります。本当にありがとう。」
みたいなことを、本編ラスト「ごめんね」の前に喋って、内田さんがこんなちゃんと話すの初めて聞いたな、たぶん素直に今日うれしいんだろうなあとちょっと感動してたんだけど、その直後。
「もう言うことはありません。・・・あ、今朝家族で朝食を食べたんですけど、うちの父が『万里、バナナは何科か知ってるか』って聞いてきて、『え、知らない』って答えたら、『バナナはイモ科だ』って言ってました。じゃあ最後の曲です」と演奏に行ったのが流石でした。ちなみに、スタッフブログによると実はそれは嘘だったそうです。内田家レベル高い。
その後「ごめんね」の間奏でも内田さん「ありがとう」って言ってたな。この曲の一番盛り上がるところが「ありがとう」なのに先に言っちゃだめじゃん(笑)っておもったけど、でも心から伝えたかったんだろうなっておもった。終わってはけるときに、内田さん小声で「アンコールあるよ」って言ってたのがすごい可愛かった。というか内田さんはいつも可愛い。

そしてアンコール!
なかなか出てこないと思ったら、ジャケットとMVに使われてるあの衣装で卓丸くんと高城くんがでてきて。会場一気にテンション上がった!でも「着替え終わった人から出てきます~。出てきてもすることないんですけど」とここでもゆるい(笑) 全員揃うまでしばらく待機。
あ、その間に卓丸くんが次のライブの告知してましたね。でも日にちも会場もわかんなくて。「誰か(スタッフが)おっきい声で言ってくれるとおもうんですけど。日にちは、・・・・・・・あ、誰も教えてくれないみたいですね。やっぱり人生はワンマンなんですね。」
石井くんと最後に内田さんが出てきて、演奏されたのはもちろん「砂漠の流刑地」。二回目だけど(笑) でも1曲目にやったときとは全然違う盛り上がり!
間奏で内田さんが一度はけて、走って戻ってきたとおもったら手に真っ赤な血のり!MVと同じようにためらいなく自分の顔に塗りつける。帽子にもついちゃってたよ。
そして次の間奏ではパイ(というか白い泡?)を持ってきてメンバー3人にぶつけたあと自分にも塗る!
いや~最高の演出だった!

ほんといいライブでした~~早くまた観たい。
終わった後の雰囲気もみんな満足そうだったし、Twitterを見ても絶賛ばっかりでうれしくなりました。


(「砂漠の流刑地」より「砂漠の流刑地」)



01. 砂漠の流刑地
02. 心震わせて
03. マシュマロ
04. ループする
05. 優しい人
06. フラッシュバック!
07. 狂った夏がくる
08. サタデーナイト
09. マイアミ
10. スフィンクス
11. キャラウェイ
12. だめな人
13. うんこ(仮) (新曲)
14. トゥーファー
15. できない
16. ごめんね
<アンコール>
17. 砂漠の流刑地

2011-07-01

ZEPP ALIVE (2)


つづき。(前回はこちら。「ZEPP ALIVE (1)」)

『ホーリーダンス』はもう定番になったね。毎回イントロで会場がざわつくのがうれしい。個人的には周りに邪魔されずに踊れる曲なのですっごく楽しい。

イメージそしてこのツアーの一番のポイントかもしれないインストメドレー!
一旦ステージが暗くなって、なにやらスタッフが機材を運んでいるのが見える。
照明がつくと、そこにはステージの一番前に、それぞれ機材を載せた小さな台と共にずらっと並ぶ5人の姿が。クラフトワーク・・・!(笑)更に全員おそろいのゴツイ白ブチのサングラスかけてる(爆笑)
イメージわたし、たまたまクラフトワークのオマージュをやっているっぽいというネタバレを見かけた(けど、しっかり聴いたことないからどうせわからないなーと気にしていなかった)のと、ちょうど細野晴臣さんがカバーをしていたRadioactivityの原曲を聴きたいなとおもってYouTubeで映像を観たばかりだったので、「クラフトワークって、曲じゃなくてビジュアル!?」と爆笑しました。

サカナクションのライブを観るとその演出だったりアレンジだったりセットリストだったり、ライブ初めての人だけでなくファンも裏切るような、予定調和を崩すようなことがある度にニヤニヤしてしてしまって、そういうことがあるからこそ彼らのライブが大好きなんですが、今回ほどブッ飛んでたのは初めてじゃないかな(笑) 解る人絶対少数派だし。サングラスなんてギャグでしかないし。(女子ふたりは割とサマになっていたけど) えじーに関しては前に出てきて立ってるだけ
で可笑しい(笑)
その状態で、『montage』~『マレーシア32』を、それぞれ機材を操ってのセッション。カオスパッドとかかなー何を使っていたのかは見えなかったけど、全員同じではなかったっぽい。montageも音源よりずっと踊れる感じになっていたけど、マレーシアではレーザーが飛び交い最高に盛り上がった。(みんなストイックに機材をいじっていたのに、サビで右手を上げて下ろすタイミングを5人揃えていたのが可笑しかったけど)
インストでこれだけ盛り上がるのがサカナクションもファンも好きなところだなぁ。


ちなみに↑Kraftwerk"Radioactivity"

また暗くなって機材が片付けられながらも、曲はシームレスに知らないインストへと繋がって一郎さんの後ろからピンクの照明が当てられ、そのまま『ルーキー』へ!
早くも進化したことにびっくり。かっこいい始まり方でした。
わたしは音源の前にライブを観ていたのでそこまで実感はなかったけど、この曲は確実にライブの方がいいんだよなー。太鼓を叩く(そして途中でバチを投げ捨てる)もっちと草刈姉さんや、後半のコーラスの感じや。かなり印象違うと思う。
そして鉄板の『アルクアラウンド』~『アイデンティティ』!
後ろで観ていた1日目は盛り上がって楽しかったけど、前にいた2日目はかなり辛かった。。
シングル3連続で最高潮のテンションで本編終了。

そしてアンコールへ。大きいところだとアンコールの拍手ってすぐにずれちゃうけど、なぜか1日目はすごく揃っていたのがなんかうれしかった。

サカナクションは演出やPCとの同期の都合上(たぶん)セットリストがあんまり変わらないんですが、今回のツアーはアンコールのうちネイティブダンサー以外の2曲を変えていたみたい。

1日目は午前中雨が降っていたからか、『Ame(B)』『ネイティブダンサー』『ナイトフィッシングイズグッド』。
もう、この3曲でライブが成立してしまうくらい、平熱から一気に盛り上げる曲と、みんな大好きな名曲と、最後に相応しい感動と高揚のある曲という、大満足の組み合わせ。

2日目は、『ネイティブダンサー』『三日月サンセット』『目が明く藍色』。
ネイティブダンサーはやっぱりみんなの待ってた感じが伝わってくる。でも静かなAメロから盛り上がっていく対比がこの曲の良さなのに、Aメロから手拍子する人が多かったのはただただ残念(1日目もだった)。折角のライブなんだから曲聴こうよまじで・・・。
目が明く藍色は、個人的にあんまり好きじゃないんだけど(笑)、まあこういうファイナルの一番最後でやるには特別感があっていいかなーとおもった。逆に言うと、ファイナルとかじゃない時にライブハウスでやったりフェスでやるにはやっぱり重いかなぁ。ここぞという時にやる曲になるといいなー。

アンコールの最後の一曲の前にメンバー紹介とMC。
あんまり覚えてないな・・・
一日目はメンバー紹介と物販紹介兼ねてた(笑)
直筆メッセージ入りポストカード、もっちに何種類書いた?って聞いて「4種類」って言われると「ええっ!おれ3種類だわ~。」と一郎さんが謎の負けず嫌いを発揮。
ザキオカさんには「うろこトートバッグ、普通に使ってるよね。今日も持ってきてたでしょ。あれなに、わたしサカナクションですアピール?」といじってた。「うん使ってる。大きさちょうどいいんだよね」とザキオカさん。
姉さんのおすすめはルーキーパスケース。「草刈愛美ファンの人買ってね」と一郎さん。言われるがままに買ったぜ。
そしてえじーの歌コーナー(笑) 一郎さん「今日マイクがあるらしいじゃん」と言って、えじーがマイクを持つと「夜の東側」のギター弾き始める。なにこれ?(笑) ぐだぐだしてすぐ終わった。「ワンコーラス歌い切るとレーザー出してくれるらしいんだけど」なにそれ(笑)
ちなみに二日目はフクロウをワンコーラス歌いきった(「そうひとり~」のあと「なの」って言うか迷って逆だったりしたけど)のにレーザー出ず、「高橋さ~ん!」(レーザー出すスタッフさんのよう)とみんなで呼びかけつつ、夜の東側もちょこっと。(あれ、逆だっけ?)みんなで煽ってしぶしぶ出されるレーザー。一郎さん「あ~あ、これでもう赤字だわ(笑)」 楽しかったけどこんなバンドでしたっけ(笑) いいんだけどね。
Twitter用に写真撮っていい?と、マネージャーのひぐまくんを呼ぶ。「22歳。彼女いないから。」って紹介されたひぐまくんが持ってきたのはうろこトートバッグで、「これおれのうろこトートバッグ。」「これおれのバックインバック。」「これおれのコエンザイム。これおれのチョコラBB。」でやっとiPhoneを取り出す。うろこシリーズすごい押してたのにほんとに売れないらしい(笑) すごい可愛いとおもうけどなー買わなかったけどさ。「買ったよー!」って声も結構上がったけど、「ほら、でもマイノリティじゃん」って拗ねていらっしゃいました。

もちろん震災の話も触れてた。
「音楽で復興」もいいけど「音楽の復興」をしたいという話。
深刻な話ばかりのTwitterを眺めながらカフェにいると、そこで若者たちが話しているのは恋愛や就職のの悩みだったりして、でもそういうことも含めたあらゆる不安を同じように捉えたいというような話。
姉さんは、こういうタイミングでツアーができて良かったって言ってたな。

あと二日目は次のツアーの告知も。
「東京はどこだとおもう?・・・幕張メッセ。」一郎さん嬉しそうだった。
アルクアラウンドのMV撮影で使ったりゆかりのある場所だし、演出も色々できそうで楽しみ、と。
あと、この日の演出についても、5人が前に並んだときびっくりしたでしょ?としてやったりって感じで言ってた。
僕がいつも色々言うんですよ、宙吊りになりたい、とかね。そういうのをこのチームサカナクションが一生懸命考えてくれるんです。みたいな話。
そしてみんなでチームサカナクションに大きな拍手!いや~ほんとすごいっす。この辺りの話はまた次の回で(笑)

終演後、たぶんバッハなのかなぁ?クラシックなピアノ曲が流れていたけど、ちょっと暗すぎたよ(笑)

ということでやっと最後まできたけど、だんだんぐだってきたけど、全体的な感想も考えたいのでたぶんまだつづく。。


(セットリストはRO69、写真はナタリーから拝借しました。)

ZEPP ALIVE (1)

サカナクションのZeppツアーのライブレポ兼だらだら感想。

SAKANAQUARIUM 2011”ZEPP ALIVE”というツアータイトルが発表されたのは震災前で、
”FISH ALIVE”というライブ音源があったこともあって「ゼップwwアライブww」なんて小馬鹿にしてたのが懐かしいというか恥ずかしいというか。
収益が全額義援金になるポストカードには”ALIVE”の文字。(※1組600円のところを、購入者が支払うのは300円で、残りの300円をチームサカナクションが支払うというもの。メンバーの直筆メッセージ入りで、一人1000枚書いたそう。ちなみに最終日の開場前に売り切れてました。)奇しくも今を象徴することばになっていた。

一方で、本来はMCでもあったように、変化し続けることを前提としながら「今のサカナクション」を表現するライブ、という意味でALIVEという単語を使ったんだろうなぁということが、ライブを観ていてもすごく伝わってきた。

わたしが知る限りなので正確にはわからないけど、これまでにリリースの関係ないワンマンライブは昨年の武道館以外ほとんどやっていなかったみたい。
わたしは割と昔の曲がすきなので、きっと万遍なく演ってくれるだろうな~という意味でもすごく期待して、東京公演2デイズ、両日行ってきました。

ワンマンライブ自体が昨年10月の武道館公演ぶりなので、それと比較する感じで書いてみようかなー。(前置き長い)

イメージまずオープニングのSEに、かつての定番〆曲だった『ナイトフィッシングイズグッド』の「合唱」部分、「ラララ きっと僕が~ 素晴らしさよ」と流れ、ステージを覆ったスモークが黄色くライトアップされたところからVo.山口一郎の姿が見えてくると、大きな歓声が。もう、ここだけでクライマックスかのようにグッときちゃう(笑)
そして短めのインスト(セッションぽい感じ)で焦らしつつ、演奏されたのは『インナーワールド』!
そこから『Klee』まで会場のテンション右肩上がり。ちょっと久しぶり?の『表参道26時』のイントロで少し(おっ!)って空気になったのが印象的。

ここで一郎さんが、「今日は最後まで楽しんでってください!」(噛んでた笑)とか少し喋って、「みんな歌える?」と言って始まったのは『潮』。kikUUikiツアーではそんなに印象に残らなかったのに、DVDの(C)を観てかっこよかったので、観れてうれしかった。バックのオイルアートがいつになく綺麗に感じた。

『ワード』は長らくライブでやっていなかったようで、初めて聴けました!周りも感激してる人多かったー。大きなアレンジはせずに音源を再現してた感じかな。「夜が僕らを試してるな」「聞こえてるふりをしただけ」と繰り返しのフレーズが多いので、音源で聴くより身体で感じる方が断然いい感じ。

イメージ『フクロウ』は照明が良かった。オレンジの照明がフロアの壁全体に模様を作っていて、その感じと曲調だけで秋の夕方、森の中を連想するような、独特の雰囲気をつくっていた。ライブハウスでこういうことができるとは。

イメージ『シーラカンスと僕』では一転、後ろから緑のレーザーが一郎さんを完全に包みこんで、観客からほとんど見えなくなる。
それはまるでレーザーの水槽の中に入ったようで、ボーカルにもその水槽の中から聴こえてくるかのようにもやんとしたエフェクトがかかっていた。時々一郎さんの伸ばした手だけが見えたりして。
サビから曲調が変化していくと、レーザーも面から線へ、ステージ全体へと変化していって、一郎さんが独りの精神世界から人のいるところへ出てきたような感じがした。
大胆なレーザーの使い方に笑っちゃった。いい意味でね。

『あめふら』是非ライブで聴きたかった曲!
イメージんーなんて言えばいいかわからないけどリズムが特徴的な曲で、それに合わせてカラフルで色んな形のセロハンみたいなものが次々に落とされていって、BPMも曲調もガラっと変わるところでそこに液体が流されてセロハンみたいなものが溶けるというVJがめちゃめちゃ良かった!これもオイルアートの一種なのかな。たぶんリアルタイムだったんじゃないかと。
歌がなくなるそこからは一郎さんが後ろを向いて指揮をするような感じで、アドリブなのかな~音源とも結構違っていて長めに引っ張っててすごくかっこよかったです。

『『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』』リリース前の新曲。
兎に角、コーラスの美しさに圧倒されました。

サカナクションの曲はどれもライブで映えるけれど幾つかパターンがあって、
アルクアラウンドやアドベンチャーなんかのように、肉体的に気持よくて自然と身体が動いてしまうようなものや、マレーシア32をはじめとしたインスト曲のようにクラブミュージック的にノれるものや、フクロウや夜の東側のように歌の良さに聞き入るもの、あとはアレンジや展開のおもしろさを楽しんだり日常の不満を代弁してもらったりみたいのがあるけど、
この曲の「バッハの旋律を夜に聴いたせいですこんなこころ~」というフレーズが一郎さんの歌から全員のコーラス(たぶん音源と重ねててぶあつい感じ)に移ったとき(Bメロになるのか?)の感じは、ホーリーダンスの「だから僕を~~」というところとか、白波トップウォーターの間奏の、脳みそに直接働きかけるような気持よさがありました。
実際、わたしは幸運にもアイデンティティ、スローモーション(武道館ver.)、ルーキーと続けて初めて聴くのがライブだったんですが、いつも「メロディがキャッチーで好きだな」とか「アレンジおもしろいな」とか考えながら聴いていたのに、脊髄反射的に「うわ~~いい!気持ちいい!」っていうような感覚は初めて。

途中、バッハの曲そのままなのかな?ザキオカさんのピアノソロが入るのも、ちょっとびっくりしたけどそんなに違和感なかった。
特別変わった曲構成だったり長い曲ではないのに、色んな音楽的要素を入れ込んでコーラスを効果的に使うことで、ライブでノれて、かつ壮大さも感じさせるという、ルーキー、スローモーションの流れを汲みつつ、もうこのパターンの完成形ができちゃったんじゃないかとおもった。
(まぁ、あんまり量産するべきじゃないとも思うし。というかまずこの流れで捉えてるのわたしだけな気がするけど!笑)
毎度のこと凝ったアレンジで展開があるけど、フレーズは繰り返しが多いのでもしかしたら飽きが来るかなーというのと、個人的に2番のゴリゴリ電子音が入ってくるところ?(なんて言えばいいのかわかんない笑)はちょっとわざとらしい感じで好きじゃないなっていうのだけ気になるかなあ。
ちなみにラジオ音源でも何度か聴いたので完全な第一印象ではないっす。


ごめんなさい喋り過ぎで自分でも引いています。
でも端折れない性格。基本自分用だからいいんだけど、いいんだ け ど・・・!
ということで一回切ります。



<セットリスト>
1.OPENING
2.インナーワールド
3.セントレイ
4.アドベンチャー
5.表参道26時
6.Klee
7.潮
8.ワード
9.フクロウ
10.シーラカンスと僕
11.あめふら
12.『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』
13.ホーリーダンス
14.montage~マレーシア32
15.ルーキー
16.アルクアラウンド
17.アイデンティティ


ENCORE(6/27)
18.Ame(B)
19.ネイティブダンサー
20.ナイトフィッシングイズグッド


ENCORE(6/28)
18.ネイティブダンサー
19.三日月サンセット
20.目が明く藍色

2011-05-14

Salyu×Salyu (2)

ツアー初日に行ったのに、そうこうしているうちにファイナル終わっちゃった笑

前回のつづき。
やっとライブの話です。

Salyu自身がMCでライブハウスでやるのが久しぶりと言っていましたが、
ライブが始まる前のお客さんの雰囲気でそうなんだろうなぁとおもいました。
ジャケット着たままの方がたくさんだったし、服もライブっぽくない普段着の方ばかり。
わたしのすぐ後ろにいたサラリーマンはビジネス用の鞄を持ったままでびっくり。(さすがにぶつかって邪魔だった…)
始まっても棒立ちの方が多くて、でも楽しんでいないとかではなくて普段ライブハウスに行く習慣がない方が多いのかなーという印象。わたしは軽く揺れたりしながら観る人なので、周りが動かないとなんだか意識してしまって少し居心地が悪かった(笑)。SHIBUYA-AXで安藤裕子観たときを思い出した。


ライブ自体はですね、USTしていたリリースパーティと大きな違いはなかったので、サプライズみたいなのはあんまりなかったなぁ、正直。

今回のアルバムの売りとも言えるSalyuひとりによる多重録音のボーカル。
ライブでは再現不可能なこと。
あらかじめ録音したものと合わせるのかなぁなどと想像していましたが、Salyuと同じ服、同じショートボブの「Salyu×Salyuシスターズ」3人がSalyuと横一列に並び、Salyuが4人に分身したような形で見事に再現してくれました。
バンドメンバーは高井康生(G)、ASA-CHANG(Dr)、鈴木正人(B、Key)。豪華。

天井からたくさん豆電球がぶら下がっていて、曲に合わせて明滅するのがかっこよかった。
けど、それ以上の派手な演出はなくて、音に集中できる感じ。

わたしはUSTで雰囲気は知っていたのもあって、その場にいるからこその音、Salyuの歌声をしっかり聴けたのが逆に良かったなぁ。

ナタリーでのアルバムインタビューとかを読んでもおもったことだけど、「Salyuはミュージシャンというよりボーカリストなんだ」ということをより強く感じました。これは今回のライブというよりSalyuという人の話になってしまうんだけど。
ライブで、あんなに一音一音を丁寧に大切に唄う人を初めてみました。
と言っても、これまで観てきたわたしの好きなミュージシャンたちが適当に歌っていたわけでは全くなく。でもそれより一段上が存在するんだということを知ってしまって、ちょっと衝撃を受けました。

例えばバンドのボーカルだと、ギター弾きながらということも多いし、歌そのものを聞かせるのではなくて曲全体で観客を盛り上げることが大事だったりして、音程が合っていれば元々の声質の良さで良いボーカリストということになったりするんじゃないかとおもう。そもそもどんな曲を作るかがバンドの主で、ボーカルの歌唱力は重要じゃないと考える人もいるだろう。

例えばクラムボンの原田郁子ちゃんとかハナレグミとか安藤裕子とかは、個性的な声で、歌唱力も申し分ないし、丁寧に唄っていて大好きなボーカリストで多くの人にも認められているとおもうのですが、彼らはたぶん「言葉ひとつひとつ」を大切にしている感じがする。
それに対してSalyuは「一音一音」なんだよね。
前者が「あなた」という言葉に感情を込めるとすれば、後者は「あ」と「な」と「た」とそれぞれ今までの最高記録を出すつもりで綺麗な音を出そうとしている感じ。Cornelius作曲のせいもあるとおもうけど。

でも本当に、顔を見ていると全部の音を全力で出しているのがよく分かって感動しました。完璧な音を追求するときって、顔まで使うんだね。かっこよかった。
youtubeで折角綺麗な顔なのになんで変な顔するの、ってコメント見かけたときはちょっと本気でイラッとした(笑)
フィギュアスケートで、きちんとジャンプできればスポーツとしては完璧なはずなのに更にバレエのレッスンとかして指の先、顔の表情まで使って表現する感じをおもいだしたな。(わかりにくい笑)
もしくは、中学校の合唱コンクールで歌詞も音程も覚えているのにどこまでも良くなるように何度も何度も練習していた感じ。(Salyuは合唱出身らしいから当然か笑)

もちろん先に書いた「バンドのボーカル」や原田郁子ちゃんが劣っているとかではなくて、こういうスタイルが存在するんだという衝撃がすごかったな。少なくともギターを弾きながらでは絶対にできないことだもん。
あ、普通のミュージシャンと比較するよりもミュージカル俳優みたいな人達の方がむしろ近いのかも。与えられた作品を演じるという面でも。

Salyu×Salyuは全部やってくれたし、Salyuの曲もわたしも知っている代表曲ばかりで、特にリリィ・シュシュの「グライド」が聴けたのは感激したし、震災からの復興を思い起こさせる「to U」は涙が止まりませんでした。USTの時もやっていたカバー曲「Hammond Song」もかっこよかったなぁ。音源出ないかしら。

あと、「歌いましょう」ではその場で録音したSalyuの声をループさせてどんどん重ねていっておもしろかったり、どの曲か忘れちゃったけどダブ(たぶん)があったり、元々お気に入りだった「Mirror Neurotic」はやっぱりライブ映えしてかっこよかったりで、にやにやしちゃいました。
最初に書いたライブハウスにあまり来たことがなさそうなお客さんたちは、どうおもったのかな。

最後に。そうやってストイックに楽曲を追求していたSalyuちゃんでしたが、MCになるとゆる~くて普通の女の子って感じがして可愛かったなぁ。
アンコールまで終わったあとに「グッズ紹介するの忘れちゃった」ってグッズ紹介が始まって、背中に「sex, drugs and rock'n roll」ってロゴにバツ印がついてるTシャツがあるんだけど、「みんなこれうしろ何書いてあるか知ってる?…あたしそんなこと言わなーいっ」とか、「パンフすごいがんばったの。これすごい可愛いんだよ~。だってわたしの顔ばっかりなんだもんっ♪」とか言ってたのがめちゃめちゃ可愛かった(笑)。Salyu自身大好きになっちゃったっ。
そしてそのあとこれで終わるのも変だからってアカペラでちょろっと最初の曲を唄ってくれたのがラッキーでした。

本当に行って良かった。
フェスとかで観れそうな方は是非!!めちゃめちゃかっこいいです。
普段のSalyuとは別のプロジェクトだから、今観とかないと次いつやってくれるかわからないし。



「続きを」
これも震災を連想する曲。名曲。
作詞はゆらゆら帝国の坂本慎太郎さん。

「お〜 ただの空 ただの雲 ただの見慣れた町
 お〜 ただの路地 ただの角 全てがなぜかまぶしい」



「今目の 前の わけのわからぬ現実を
 全部 その まま 受け入れよう」



「続きを あなたと
           もっと見たい
           最後まで
           見届けたい
           例えば
           悲劇でも
           あ〜
           目をそらさず」



SET LIST
01. It's a Fine Day(Janeカバー)
02. ただのともだち
03. muse'ic
04. Sailing Days
05. 心
06. 歌いましょう
07. 天使と羊飼い(コダーイ作曲)
08. グライド
09. レインブーツで踊りましょう
10. s(o)un(d)beams
11. Hostile To Me (Lali Punaカバー)
12. 新しいYES
13. Mirror Neurotic
14. 奴隷
15. 続きを


ENCORE1
01. HALFWAY
02. to U


ENCORE2
01. Hammond Song (The Rochesカバー)
02. It's a Fine Day

2011-04-26

Salyu×Salyu (1)

4/21
Salyu×Salyu tour s(o)un(d)beams
@横浜ベイホール

いってきました。

はじめての生Salyuでしたっ。

まずねぇ、Salyu今までそんなに聴いてなかったのですよね。
すごーく歌が上手い、稀有な存在なことは認識していたし、
リリィ・シュシュのすべてとかやってたり、最近アートワークが可愛かったりして
どちらかというと好印象だったんだけど、CD借りてきてもあんまり聴かずじまいな感じで。

まぁ、たぶん小林武史のJ-POPさが苦手なんだとおもいます。
聴きこんでないのでなんとなくのイメージなんだけど。
同じ小林武史でもYENTOWN BANDは大好きなんだけどなあ。

で、今回はCorneliusとのコラボということで!!
発表されたときからわくわくしてました!
名盤にしかならないだろうという確信があって。チケットも取って。
(ほんとは中野ファイナルがよかったなぁと未だに悔やまれる…が、先行全敗で一般も瞬殺でございました。なんかスペシャルありそうだよなぁ。きっとあるよなぁ。)

アルバムは期待以上の出来!!
発売前に最初に発表された「ただのともだち」で、「『CorneliusとコラボしたSalyu作品』ではなく『SalyuとコラボしたCornelius作品』感」が想像以上だったのですが、そういういかにもCorneliusなかっこいい曲と歌メロの綺麗な曲とがバランスよくあって、アルバム丸ごとのコラボレーションをすることで二人の相乗効果が最大限に発揮されたのではないかとおもいました。

ただのともだち/Salyu×Salyu


そもそも「Salyuの使い方」の正解はこれだったんじゃないかとおもうくらい。

普通にSalyuの歌唱力を活かそうとすると、小林武史プロデュースのようになるんだろうけど、
そういう美しい、癖の少ないメロディで、アレンジも歌を引き立て同調するような感じにしていたのが、
曲全体をつまらないものにしてしまっていて、逆に個性を殺していたのではないかと。(大袈裟に言うと、ね。)

対してCorneliusプロデュースでは、Salyuの歌唱力という個性と曲自体の個性とを正面から戦わせることで結果的にSalyuの歌唱力がより際立つ結果になったんじゃないかな。
もっとシンプルに言うと、Salyuを引き立てるとかいう以前にSalyuにしか唄えない曲を作ってみせた、ということか。で、そうするともちろん「Salyuすげぇ~!」ってなりますよね、という。

Corneliusのインタビューでも、Salyuだから自分では唄えないような難しい曲も作れたと言っていたので、Cornelius自身の挑戦の意味も大きかったみたいですね。
Salyuも、プロデュースする側、される側、お互いにメリットがないと、みたいなことを言っていましたが、今回は特にそんな感じがします。幸せなコラボレーション。


と言ってもあくまでもわたしの好みなのでね。
今までのSalyuもいい曲だなあとおもうのいっぱいあるし。
ただ、ちょっと変な、おもしろい曲の方がすきなだけで。

でもほんと、良い組み合わせだった!
Salyu×Salyuのプロジェクトは続いていくということで、
次回はCornelius以外の人とやるんだろうけど、今回以上のコラボレーションができる人、
思い浮かばないです。別に、ここまで作曲に色が出る人じゃなくてもいいんだけど、ある程度個性のある人じゃないと今回とのギャップが大きすぎて、もしくは「Salyu」とのギャップが小さすぎて高くなったハードルを越えられないんじゃないかと心配になります。
小林武史ともこれからもやるんだろうし何年後になるかわからないけど、楽しみです。

ライブのことを書きたかったんだけど、長くなってきたので次回に続きます。




2011-04-18

レキツ。

池田貴史(100s、SUPER BUTTER DOG)のソロプロジェクト、レキシのニューアルバム「レキツ」がすごくいい!すき!

まずはこちらを。
きらきら武士feat.Deyonna(椎名林檎)



きーらーきーらぶっすぃ~♪
一度聴いたら離れないはず(笑)
これぞJ-POP!

MVも最高!!!
それもそのはず、制作陣は児玉裕一監督、クリエイティブディレクター箭内道彦さん、スタイリング北澤momo寿史さん、カメラマン正田真弘さんと素敵な方ばかり・・・!
超キュートなモデルさんは仲川希良さん。きらきら武士だから希良さん。今回初めて知りましたが既にファンです(笑)
彼女の撮影ブログにオフショットが幾つか。気付いてない小ネタも沢山ありそうです。

スタイリッシュでかわいくておもしろいだけじゃなくて、今回のアルバムの世界観がそのまま表現されているのが素晴らしい。最初は本能寺の変風に炎の中で池ちゃんが舞うシーンがあったのだけど、震災の影響で少し変わったみたい。


で、アルバムなんですが、そもそもレキシはその名のとおり日本史をネタにした歌詞で、レキシネームという変な名前をつけられた豪華ゲストが多数参加している池田貴史のソロプロジェクト。これは2ndアルバムだから「レキツ」。ちなみに1stはまだ聴いてないのでとても気になる。
レキシネームは、例えば椎名林檎の「『入り鉄砲に出女』の出女をディーバ風にした」Deyonnnaとか、SAKEROCKハマケンの織田信ナニ?とか、安藤裕子の聖徳ふとことか、ライムスターMummy-DのMC母上とか・・・最高(笑)

歌詞を見て爆笑しながら聴きました!
まずM1「そうだレキシーランド行こう」は、○ィズニーランドと日本史を絡めた歌詞。ラップはスチャダラパーのBose(MC四天王)とANI(MC末裔)なので文句なしにかっこいいんですが、言ってるのは
「ブッダのへそからお腹を探検 ビッグサンダー大仏殿」
「彼女とぴったりくっつくなら 狙い目はホーンテッド長屋」
とか・・・
○ィズニー好きのわたしのツボでした(笑)

M4「どげんか遷都物語」は遷都して平安京へ行ってしまった彼女を平城京から想う歌。
M6「かくれキリシタンゴ~Believe~」はかくれキリシタンを盲目的な片想いと重ねて歌う。
M9「狩りから稲作へ」は、縄文時代と弥生時代の代わり目をモチーフに、その頃の情景をやたら切なく描写するいとうせいこう(足軽先生)のラップと、狩猟生活で転々とするのをやめてずっと一緒にいたいから「私の願いは今日から稲作中心」と歌うサビが秀逸(笑)

全体的に、歴史と恋愛を絡めるのが妙にうまい(笑)そして恋愛っぽくすることですごく親しみやすくておもしろくなる!大学受験でハードに日本史勉強したのがここで役立つとは・・・(笑)
中高生はこれ聴いたら歴史すきになっちゃう、かも。


と、おもしろポイントばかり挙げてきましたが、曲としてはめちゃめちゃ完成度が高いのです。
変な歌詞のようでも、音の響きとメロディがぴったり合ってるからコミックソングみたいなのとは全然ちがう。悔しいけれどかっこいい!
曲ごとに雰囲気は結構ちがっていて、ヒップホップとかファンク、ソウルとかタンゴとか(笑)取り入れつつ、全体的に良質なJ-POPになってます。ギター、ベースがかっこいいのでロック好きにもおすすめ。


そして思ったのが、ミュージシャンやバンドのアイデンティティというのは普通は歌声やサウンドであって、歌詞の世界観が核となっているというのは意外と今までなかったんじゃないか!?と。

もちろんそれぞれ、恋愛の要素がどれくらいあるか、とか、文語的か口語的か、とか現実的か物語的か、とか様々なベクトルでバンドや作詞家の個性というのはありますが、それは基本的にはそれぞれが「良い歌詞」もしくは「売れる歌詞」を書こうとした結果であり、ここまではっきりとコンセプトになっているのって他に思い浮かばない。
曲単位、アルバム単位ではあるだろうけど、ユニット自体がっていうのはなあ。アイドルとかだとあるかもしれないけど、純粋なミュージシャンとは意味が違ってくるし。

そして、かと言って、同じ方向性で歴史以外のやり方ってあるんだろうか、と考えるとちょっとわからない。
老人の曲しか歌わない、とか?アニメや漫画と結びつけるとか?サラリーマン目線とか?猫設定とか?
うーんなんかうまくいかなそう。マニアックなアイドルか一発屋のタレントみたいなのしか想像できない。

ということで、レキシというのはある意味「正解」なんじゃないかと。
池ちゃんだから成立している、というのもありそうだけど(笑)
これ、やろうとおもったの、すごいとおもいます。このクオリティで実現させているのも。
そうそう、Twitterにて「バンドが解散したあと、そのアイデンティティは普通フロントマンが受け継ぐことが多いけれど、SUPER BUTTER DOGにおいてはハナレグミではなくレキシが受け継いでいる」というようなツイートを見て、すごく共感しました。

遊び心が溢れかえってる、衝撃的に楽しいアルバム!
おすすめです。





2011-02-22

ルーキー

3/16発売のサカナクション「ルーキー」
ラジオでのオンエアが解禁になったので、とりあえず自分用に歌詞耳コピ。
耳コピなんてやったことないですが、なんか今回歌詞が気になって。
アルクアラウンドはあのMVだし、アイデンティティはあまりにもわかりやすい歌詞だったもんなあ。

ということでこれ以下、知りたくない方は読まないでください。

( )部分のコーラス以外は聞き取りやすかったので大体合ってるかなあと思いますが、
表記とかは結構違ってくると思うので(一郎さんこだわってるだろうし)、そういうところも含めて。


http://www.uta-net.com/user/phplib/Link.php?ID=110238
(Uta-Net の「ルーキー」のページです)




 
書いてみるとやっぱりいいなあ・・・。
違ってる可能性十分あるのであんまり言いませんが。

発売されたら消します。




3/16 追記

発売されて正しい歌詞がわかったので、歌詞サイトのリンクに差し替えました。
改行やスペース以外は全て正しかったです、うれしい笑


4/21 更に追記

「ルーキー 歌詞」で検索していらっしゃる方が多いようなので。
歌詞サイトやブックレットに記載されていないコーラス部分の歌詞は

見えない夜の月の代わりに引っ張ってきた青い君

です。
発売日翌日にボーカル一郎さんがTwitterでつぶやいていたので、間違いないとおもいます。
http://twitter.com/#!/SAKANAICHIRO/status/48054137820164096

このコーラスはライブではまた雰囲気が変わってとてもかっこいいです!!
カップリングのスローモーションも遊び心のある凝ったアレンジで素晴らしいので、是非ライブでやってほしいなあ。